ニアークティック(Nearctic、1954年 - 1973年)はカナダの競走馬である。20世紀有数の大種牡馬であるノーザンダンサーの父として知られる。自身はカナダ年度代表馬であり、カナダやアメリカで活躍した。名前は新北区 (Nearctic) に由来。父Nearcoと前5文字が共通している。
母レディアンジェラは、エドワード・プランケット・テイラーがイギリスで購入した馬である。イギリスでネアルコの子を産ませたあと、再度ネアルコを交配してからカナダに輸入した。ニアークティックはその時母の胎内にいた馬である。
2-5歳まで走り、4歳時にはカナダの年度代表馬を受賞している。引退後は種牡馬となり、ノーザンダンサーのほか、2000ギニーに勝ったノノアルコ、種牡馬として成功したアイスカペイドを出し7度カナダ種牡馬チャンピオンになった。
1973年7月27日死亡。墓地は繋養されていたウッドストックファームにある。1977年にはカナダ競馬の殿堂入りを果たしている。
主な勝利レース
- 2歳時 サラトガスペシャルハンデキャップ、ヴィクトリアステークス、カールトンステークス、クラレンドン
- 3歳時 インターナショナルハンデキャップ
- 4歳時 ミシガンマイル、カナディアンマテュリティ、グリーンウッドハンデ、サンダウンステークス、スウィンフォードステークス、ジャックカルティエステークス、シーウエイハンデキャップ、ヴィジャルハンデキャップ、ボールドヴェンチャーハンデキャップ等
主な産駒
- ノーザンダンサー(ケンタッキーダービー、プリークネスステークス、クイーンズプレート、英愛米種牡馬チャンピオン)
- ノノアルコ(2000ギニー、ジャックルマロワ賞、サラマンドル賞、モルニ賞)産駒にケイティーズ、ダイユウサク等
- アイスカペイド(産駒にワイルドアゲイン、イズヴェスティア等)
血統
血統的にはネガティヴニックスとして知られる父ネアルコ×母父ハイペリオンの配合で、その唯一といってもいい例外。この配合はガロピン~セントサイモン~チョーサーの過剰なラインブリードのため成功しなかったとされたが、ニアークティックは成功例となった。遠方ではあるが、7代以内に多数存在するセントサイモンの強いインブリードが特徴となっている。合計血量はSt. Simon(=Angelica) 5.5.6.6×5.6.6.7.7で18%を超える。Chaucerやその母Canterbury Pilgrim、St. Simonの父Galopinの血量も高い。5代母は名牝Pretty Pollyである。
外部リンク
- 競走馬成績と情報 netkeiba、JBISサーチ、Racing Post




