カゴメラン(籠目蘭、学名:Goodyera hachijoensis var. matsumurana)はラン科シュスラン属の多年生草本(地生ラン)。長崎県絶滅危惧IA類(CR)、鹿児島県準絶滅危惧(NT)、沖縄県絶滅危惧II類(VU)。
分類
YList等や遊川(2021)において本種はハチジョウシュスランG. hachijoensisの変種、POWOではG. hachijoensis var. matsumuranaはG. hachijoensisのシノニムとされている。本項では前者に従い変種として記す。
特徴
高さ10–25 cmほど。葉は卵状楕円形で先は尖り、表面にみられる籠の目のような白い網目模様が和名の由来とされる。茎や花茎は赤褐色を帯び、淡紅白色の花を多数、総状につける。花期は9–11月。
分布と生育環境
壱岐島、九州南部~南西諸島、台湾に分布。やや湿った林内に生育する。
利用
シュスラン属の仲間のジュエルオーキッドの一種として、また山野草として栽培・販売されるが、違法盗掘が横行し、絶滅が危惧されている。
脚注
参考文献
- 池原直樹「カゴメラン」『沖縄植物野外活用図鑑 第4巻 海辺の植物とシダ』新星図書出版、1979年。
- 中西弘樹「長崎県レッド・データ・プランツ目録」『長崎県生物学会誌』第48号、15–24頁、1997年。
- 片野田逸郎「カゴメラン」『琉球弧・植物図鑑 from AMAMI』南方新社、2019年。ISBN 9784861244056。
- 遊川知久 著「シュスラン属」、大橋広好・門田裕一・木原浩・邑田仁・米倉浩司 編『フィールド版改訂新版 日本の野生植物』 1巻、平凡社、2021年、157頁。ISBN 9784582535389。
- 中西弘樹「長崎市から初めて発見された植物」『令和3年度長崎市自然環境調査報告書:植物』2021年。https://www.city.nagasaki.lg.jp/shimin/170000/175000/175001/p028131_d/fil/R3shokubutsu.pdf。
外部リンク
- カゴメラン(籠目蘭) 山からの贈り物
- カゴメラン(籠目蘭) うちなー通信
- カゴメラン(籠目蘭) 野の花賛花 ―自生の姿を追って―
- カゴメラン(籠目蘭) こまつなの部屋
- カゴメラン 沖縄の動物・植物たち おきなわカエル商会
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